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エレファントヘッド [本]

4月16日(火)
白井智之『エレファントヘッド』(角川書店)読了。

エレファントヘッド (角川書店単行本)

エレファントヘッド (角川書店単行本)

  • 作者: 白井 智之
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2023/09/26
  • メディア: Kindle版


象山晴太(さきやませいた)は神々精(かがじょう)医科大学精神科の医師。
妻の季々は女優、長女の舞冬は覆面歌手、次女の彩夏は高校生。
円満な家庭で幸福に暮らしていた。
が、象山には裏の顔があった。
象山の亡き父・不二夫は有名な奇術師だったが、本番で失敗して落ちぶれて亡くなった。
象山は季々のストーカーを捕らえて、亡き父の山荘の地下で監禁し、拷問を繰り返していた。
ある日、愛用の大麻を売ってくれるディーラーから、変わったドラッグを手に入れる。
そのドラッグを接種した時、途轍もない出来事が起こる‥‥。

白井智之氏の本はこれが10冊目。
グロテスク・ミステリの第一人者(というかこの人1人)だけあって、本作もとんでもない話。
ドラッグを接種した象山は2つの人格に分裂し(象山0と象山1)、片方(象山1)は5時間前に遡る。
残された方(像山0)はさらにドラッグを接種し、また2つの人格に分裂する(象山0と象山2)。
というふうに、次々と分裂していくのだ。
そんな中で殺人事件が起こり、犯人は分裂した象山の中の誰か1人と判明する。
なんじゃこりゃ?
象山という人間がサイコパスというか異常者なので、感情移入できるはずもなく、唖然としているうちに、話は二転三転していく。
一応最後までついていけたが、またしても多重解決もので、推理は何度も引っ繰り返され、そのうちにどうでもよくなった。
が、前代未聞の小説であることは間違いない。
けっしてお薦めしないが。

今日はナッポス・プロデュース『湯を沸かすほどの熱い愛』の稽古2日目。
読み合わせの2回目。
1~12場を1場ずつ読み、最後に9~12場を通しました。
既に選曲は済んでいるので、曲をかけながら読みました。
大体いい感じ。
明日からの半立ち稽古でもまたかけて、検討していこうと思います。
頑張ります!
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