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なかなか暮れない夏の夕暮れ [本]

5月22日(火)
江國香織『なかなか暮れない夏の夕暮れ』(角川春樹事務所)読了。

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

  • 作者: 江國香織
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2017/02/10
  • メディア: 単行本


稔は50歳で、独身の資産家。
姉の雀は写真家で、ベルリンで活動している。
姉が3年前にドイツで写真の賞を獲った時、二人は記念に東京でアイスクリーム屋を作った。
名前は「シュペレーパーク」で、由来はドイツの公園の名前。
稔は以前、渚と暮らしていて、その時生まれたのが波十(はと)。
渚は今は別の男と暮らしているが、波十は定期的に稔と会っていた。
稔は子供の頃から読書が好きで、今は北欧を舞台にしたミステリを読んでいた。
主人公はラースという初老の男で、既婚者だが、愛人で歌手のゾーヤの行方を探していた……。

江國香織氏の本はこれが39冊目。
主人公は「稔」がだが、「稔」と彼の周囲にいる10人以上の人々を同時並行で描いていく。
おまけに、「稔」が読んでいる本の登場人物数人も描いていく。
前半は視点人物が多すぎて、名前と設定が覚えきれず、読むのに苦労した。
後半になったら少しは慣れたが、「稔」以外の人物にはどうしても感情移入できなかった。
狙いはわからないでもないが、少々散漫で、少々平板なのではないかと思った。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって/夏の大会編』のシノプシスがようやく完成しました。
なんと、400字詰原稿用紙で50枚相当の長さになってしまいました。
話が長いのではなく、細かく書きすぎたのです。
でも、これで準備は万端。
明日から、脚本執筆を開始します。
完成予定は6月半ば。
『エンジェルボール』に続いて、またしても野球の話ですが、あっちはプロ野球で、こっちは高校野球。
あっちはファンタジーで、こっちはリアリズム。
この違いを楽しみながら、書きたいと思います。
俺はやるぜ!

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