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受験と進学の新常識 [本]

8月26日(水)
おおたとしまさ『受験と進学の新常識』(新潮新書)読了。

受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実 (新潮新書)

受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実 (新潮新書)

  • 作者: おおたとしまさ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/10/16
  • メディア: 新書


育児・教育ジャーナリストのおおたとしまさが、2018年現在の受験・進学の実情を解説する。

〇東大より医学部を目指す高校生が増えているため、医学部の偏差値が上がってきている。
〇学区が解消され、公立高校の東大進学者が増えている。東京都立日比谷高校、神奈川県立横浜翠嵐高校など。
〇新しい私立高校も躍進している。渋谷教育学園幕張高校、渋谷教育学園渋谷高校、広尾学園高校、洗足学園高校など。
〇超難関中学を目指す小学生が通う塾は、サピックス。
〇東大を目指す高校生が通う塾は、鉄緑会。
〇9歳までは公文式で鍛える。9歳までに小6までの学習を終わらせる。
〇公立中学高校一貫校は難関になってきている。
〇私立大学付属校も見直されてきている。
僕が中学・高校・大学で受験したのは1970年代。
娘と息子の受験の時も、それほど詳しくは調べなかった。
ゆえに、タメになる話がいっぱい。
お薦めです。

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パラサイト [映画]

8月26日(水)
ポン・ジュノ監督『パラサイト』(2019年)GEOのレンタルDVDで鑑賞。

パラサイト 半地下の家族 [DVD]

パラサイト 半地下の家族 [DVD]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2020/07/22
  • メディア: DVD


キム一家はビルの半地下の部屋で暮らす貧しい家族。
父のキム・ギテク(ソン・ガンホ)は何度も事業で失敗して失業中。
母のチュンスク(チャン・ヘジン)は元ハンマー投げ選手だがやはり失業中。
息子のギウ(チェ・ウシク)は大学受験に失敗して浪人中。
娘のギジョン(パク・ソダム)は美大の受験に失敗して浪人中。
ある日、ギウの先輩のミニョクが、ギウに家庭教師のアルバイトを紹介してくれた。
それは高台の邸宅に住む、IT企業の社長パク・ドンイク(イ・ソンギュン)と、若く美しい妻ヨンギョ(チョ・ヨジョン)の娘ダヘ。
ギウはすぐにヨンギョとダヘの心を掴み、ダヘの弟のダソンの家庭教師に、ギジョンを紹介する。
妹でなく、ただの知り合いとして……。

第92回アカデミー賞国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)、脚本賞、監督賞、作品賞を受賞。
第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。
日本でも大当たりしたが、評判通りの傑作だった。
ポン・ジュノ監督の作品は、『殺人の追憶』『グエムル』『母なる証明』『スノーピアサー』『オクジャ』に続いて6本目だが、この『パラサイト』が一番出来が良く、おもしろい。
貧乏家族が金持ち家族に寄生(パラサイト)していくという設定のブラック・コメディ。
特に脚本が秀逸で、話がテンポよく転がっていって飽きさせない上に、貧困の痛みと、人間の悪意を鋭く描いて、エンタメとしても芸術としても上質。
断固見るべき。
お薦めです!

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アクティブラーニング [本]

8月25日(火)
小針誠『アクティブラーニング』(講談社現代新書)読了。

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 (講談社現代新書)

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 (講談社現代新書)

  • 作者: 小針誠
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/03/23
  • メディア: Kindle版


青山学院大学教育人間科学部准教授の小針誠が、「アクティブラーニング」の意味・歴史・問題点を解説する。

「アクティブラーニング」とは、子供たちの生きる力を育むための「主体的・対話的で深い学び」のこと。
教師が生徒に対して一方的に講義し、知識を詰め込むだけの授業に対する批判から、今日、推奨されている授業法。
具体的には、生徒が自分で調べたり、グルーブで調べたり、ディスカッションしたりして、自主的に学んでいくスタイル。
教師はその援助を行なうファシリテーターの役割を担う。
日本の近代教育においては、詰め込み教育の時代と、アクティブラーニングの時代が交互にやってきた。
詰め込み教育では生徒の自主性が育ちにくい。
が、アクティブラーニングでは一定時間内に習得できる知識量が決定的に少ないため、PISAなど国際比較される学力テストでは点数が取れない。
日本の教育はこの二つの間を振り子のように揺れ動いてきた。
が、どちらにも長所と短所があり、どっちを選んでもいずれは問題が出てくるのだ。
僕は1961年生まれで、詰め込み教育の時代に育ったので、小中の義務教育までは、詰め込み教育でいいと考えている。
とにかく基礎知識・基礎学力を徹底的に叩き込むのだ。
ケーキが三等分できない大人にならないように。

ナッポス・プロデュース『かがみの孤城』、今日から小屋入りです。
池袋サンシャイン劇場で、朝9時から仕込み開始。
僕はキャラメルボックス俳優教室実践科の授業が終わってから、駆けつけました。
14時、舞台では大道具の立て込みが始まっていました。
18時にはほぼ完成。
とても素敵な美術で、演出家としては非常にうれしい。
まさに「かがみの孤城」そのものですよ!
お楽しみに!

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居酒屋ゆうれい [映画]

8月25日(火)
渡辺孝好監督『居酒屋ゆうれい』(1994年)Netflixで鑑賞。

居酒屋ゆうれい [DVD]

居酒屋ゆうれい [DVD]

  • 出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ
  • 発売日: 2002/02/20
  • メディア: DVD


居酒屋「かづさ屋」の主人・壮太郎(萩原健一)は妻・しず子(室井滋)が息を引き取る前に、「決して再婚しない」と約束した。
が、兄の豊造(尾藤イサオ)の勧めで見合いをし、相手の里子(山口智子)に「好きです」と言われ、あっさり再婚してしまう。
美しい智子によって「かづか屋」は大賑わいとなる。
ところがある晩、壮太郎と里子がセックスを始めた時、枕元にしず子の幽霊が現れた……。

評判のいい映画だが、今日まで見逃していた。
評判通りの出来で、監督のセンスの良さと、俳優たちの演技力に感心した。
特に主演の萩原健一の巧さが光る。
脇役として他に、三宅裕司、西島秀俊、八名信夫、橋爪功、豊川悦司、角替和枝、余貴美子、絵沢萠子、大竹まこと、深沢敦らが出演。
26年も前の映画なので、みんな若くて、おかしかった。
お薦めです。

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中野のお父さんは謎を解くか [本]

8月24日(月)
北村薫『中野のお父さんは謎を解くか』(文藝春秋)読了。

中野のお父さんは謎を解くか

中野のお父さんは謎を解くか

  • 作者: 薫, 北村
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/03/22
  • メディア: 単行本


田川美希は、「小説文宝」の編集者。
職場で起きたちょっとした事件、仕事で出会ったちょっとした謎を、中野の実家に帰って、元国語教師の父に解いてもらう。
2015年に出版された『中野のお父さん』の続編。
短編8つを収録。

『中野のお父さん』のシリーズは、「円紫師匠と私」シリーズの続きみたいな感じ。
この本では、専ら日本近代文学史上のちょっとした謎を、中野のお父さんは解いていく。
北村薫さんは「日常の謎」派の始祖みたいな人だが、もはや事件らしい事件は起きず、物語はひたすらブッキッシュ。
日本近代文学史に興味のない人ははたして楽しめるのだろうか?
ちょっと心配。

キャラメルボックス俳優教室実践科中間公演『広くてすてきな宇宙じゃないか』が、村上財団の「PCR検査拡充プロジェクト」により、キャスト・スタッフ全員が無償でPCR検査を受けられることになりました。
このプロジェクトでは、芸術・スポーツ・教育・医療福祉・災害支援の5分野の団体を対象に、1回につき2~3万円かかるPCR検査を無償で提供しています。
詳しくは、以下のアドレスにアクセスしてください。
https://readyfor.jp/projects/PCR
村上財団さんに心より感謝します。
ありがとうございました。

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ジャッキー・ブラウン [映画]

8月24日(月)
クエンティン・タランティーノ監督『ジャッキー・ブラウン』(1997年)WOWOWで鑑賞。

ジャッキー・ブラウン [DVD]

ジャッキー・ブラウン [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2012/02/08
  • メディア: DVD


ロサンゼルス。
ジャッキー・ブラウン(パム・グリアー)はメキシコの航空会社に勤める中年のスチュワーデス。
陰で武器密売人オデール・ロビー(サミュエル・L・ジャクソン)の隠し金の運び屋をしている。
オデールは刑務所を出たばかりのルイス・ガーラ(ロバート・デ・ニーロ)を、愛人のメラニー(ブリジット・フォンダ)のマンションへ連れていく。
部下のボーマン(クリス・タッカー)が警察に捕まったことを知り、保釈金融業者のマックス・チェリー(ロバート・フォースター)を訪ねる。
オデールは保釈されて警察を出たボーマンを撃ち殺す。
一方、ジャッキーは空港で連邦保安官レイ・ニコレット(マイケル・キートン)とマーク・ダーガスに逮捕される。
彼らの狙いはオデールだった……。

クエンティン・タランティーノ監督の映画はこれが12本目。
監督にとっては、『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』に続く3本目。
原作はエルモア・レナードの『ラム・パンチ』。
いわゆるギャング映画、犯罪映画だが、中年のメキシコ人のスチュワーデスが主人公というのが珍しい。
ギャングと連邦保安官を相手に回して、堂々と渡り合い、50万ドルを持ち逃げする。
ヒロインのパム・グリアーがひたすらカッコいい。
ロバート・デ・ニーロが全然目立たない役で、なぜこの役を引き受けたのか不明。
タランティーノ映画としてはまあまあと言ったところか。

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売ってはいけない [本]

8月23日(日)
永井孝尚『売ってはいけない』(PHP新書)読了。

売ってはいけない 売らなくても儲かる仕組みを科学する (PHP新書)

売ってはいけない 売らなくても儲かる仕組みを科学する (PHP新書)

  • 作者: 永井 孝尚
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2019/10/16
  • メディア: 新書


元・日本IBMマーケティングマネージャー、現・ウォンツアンドバリュー代表の永井孝尚が、現代日本のマーケティングのあるべき姿を解説する。

〇ネスレは「ネスカフェアンバサダー」という名前で、コーヒーマシンを無償で個人に貸し出した。
〇原宿の「GUスタイルスタジオ」は試着のみの店舗。
〇丸井は2014年にショッピングセンター化に切り換え。さらに現在は「デジタル・ネイティブ・ストア」に切り替え中。
〇2018年、六本木に開店した書店「文喫(ぶんきつ)」は、入場料1500+消費税で入店できるシステム。
〇30万円以上する57ブランドの高級バッグが月6800円で使いたい放題の「ラクサス」は、クレーマーと困った客を一発退場させる方針にした。
などなど、最新のネタが盛り沢山。
薄利多売はもう昔話。
値下げ競争も昔話。
今は、新しい売り方を打ち出した者だけが生き残れる時代なのだ。
大変勉強になりました。
お薦めです。

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家族のように [映画]

8月23日(日)
ディエゴ・レルマン監督『家族のように』(2017年)Netflixで鑑賞。

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アルゼンチン。ブエノスアイレスから南へ800キロの町。
医師のマレーナ(バルバラ・レニー)がこの町の病院へ車でやってくる。
マルセラという女性の出産に立ち会うためで、彼女は無事に男の子を産んだ。
マレーナはこの子を養子として譲り受ける約束だった。
ところが、マレーナは、マルセラの親戚のトーレスから、マルセラの夫がブラジルで女性を轢いて、刑務所に入ってしまったので、1万ドル必要だと言われる。
マレーナは拒絶するが、すぐに思い直し、夫に電話する……。

フランス・デンマーク・ポーランド・アルゼンチン・ブラジルの合作映画。
詳しい事情はわからないのだが、舞台となったアルゼンチンの町では、養子縁組が禁止されているらしい。
マレーナはマルセラの子を、マレーナの夫が浮気してできた子として引き取ろうとする。
病院ぐるみで行なっていたので、これはよくある話らしい。
人身売買を防止するためだろうか。
子供がほしくてたまらず、過ちを繰り返すマレーナが可哀相でならなかった。
マレーナ役のバルバラ・レニーが美しかった。

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讃歌 [本]

8月22日(土)
篠田節子『讃歌』(朝日新聞社)読了。

讃歌 (朝日文庫)

讃歌 (朝日文庫)

  • 作者: 篠田 節子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/01/08
  • メディア: 文庫


小野はテレビ制作会社でドキュメンタリーを撮っている。
ある日、ミカエルレコードの社長・熊谷の誘いで、聖十字架教会の礼拝堂のコンサートへ行く。
そこで、柳原園子のヴィオラの演奏を聞いて、ノックアウトされてしまう。
園子は50代の独身女性で、30年以上前、ヴァイオリンの天才少女として有名になった。
が、アメリカ留学中に自殺未遂をし、その後遺症でずっと寝たきりの生活をしていた。
ようやく病が癒えて、ヴィオラ奏者として復帰したのだが、小野はそのすばらしい演奏と壮絶な半生に打たれ、番組制作を決意する……。

篠田節子氏の本はこれが24冊目。
小野が制作した番組は大好評を博し、園子は一躍有名になる。
が、同時に様々な疑惑が浮上して、小野は窮地に追い込まれる。
テレビのドキュメンタリー番組を作ることの難しさがよくわかった。

朝、GEOの前を通りかかったら、昨日から明日まで、DVDレンタル100円セールを開催中、との貼り紙が!
早速、帰りに5枚借りてきてしまいました。
全部新しい映画。
最近古いのばかり見ていたので、とても楽しみです。

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アグネスと幸せのパズル [映画]

8月22日(土)
マーク・タートルトーブ監督『アグネスと幸せのパズル』(2018年)Netflixで鑑賞。

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アメリカ。
アグネス(ケリー・マクドナルド)は専業主婦で、自動車整備工場を経営する夫ルーイー(デヴィッド・デンマン)、息子のジギー(ババ・ウェイラー)とゲイブ(オースティン・エイブラムズ)と暮らしていた。
自宅で誕生日のパーティーを行い、たくさんのプレセントをもらったが、その中に1000ピースのジグソーパズルがあった。
試しにやってみると、すぐにできてしまった。
ニューヨークへ新しいパズルを買いに行くと、店に「パズル大会のチャンピオン、ロバートが新しいパートナーを募集中」という広告を見つける。
アグネスはすぐにロバート(イルファン・カーン)に電話した……。

主婦がジグソーパズルの大会に出場する話だが、ジグソーパズルをするシーンは非常に少ない。
大会自体もちょっとしか描かれない。
それよりも、アグネスの家族と、ロバートとの関係を描く。
結果、よくある中年女性のよろめきドラマになってしまった。
夫のルーイーが可哀相でならなかった。

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