ブルーに生まれついて

２月６日（月）
ロバート・パドロー監督『ブルーに生まれついて』（２０１５年）ＷＯＷＯＷで鑑賞。

ブルーに生まれついて [Blu-ray]

• 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
• メディア: Blu-ray

１９６０年代、アメリカ。
チェット・ベイカー（イーサン・ホーク）はジャス・トランペット奏者で、ヘロインの常習者。
イタリアの刑務所を出所した後、自伝映画に出演。
そこで、恋人役のジェーン（カルメン・イジョゴ）と出会う。
が、麻薬の売人から暴行を受け、アゴを砕かれ、前歯を全て失う。
トランペットが吹けなくなり、ガソリンスタンドで働き始める。
そんなチェットを、ジェーンは献身的に支える。
チェットは再びトランペットを手にし、近所の店で吹き始める……。

実話に基づいた映画。
伝記映画ではなく、チェット・ベイカーとジェーンの出会いから別れまでを描くラブストーリー。
チェットは生涯、ヘロインと手を切ることができず、１９８８年にアムステルダムで亡くなった。
何とも救いのない映画で、重い気持ちになった。
ただし、イーサン・ホークはさすがの名演。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』、今日は休演日。
僕は自宅で、キャラメルボックス２０１８スプリングツアー『夏への扉』のテキストレジ。
大きな書き直しはありませんが、新しいキャストに合わせて、多少の修正が必要。
初演がやや長めだったので、できればカットもしたい。
来週火曜から稽古が始まるので、急がなければなりません。
頑張ります。

高校演劇Selection2002下

２月４日（日）
佐々俊之他編『高校演劇Selection2002下』（晩成書房）読了。

高校演劇Selection〈2002 下〉

• 作者:
• 出版社/メーカー: 晩成書房
• 発売日: 2002/05
• メディア: 単行本

２００２年度に上演された高校演劇の脚本５本を収録した本。

印象に残ったのは、入江郁美『ばななな夜』、石原哲也『ちゃぶ台の詩』。
『ばななな夜』は全国大会で創作脚本賞を受賞したようだが、僕にはそのおもしろさが全くわからず。
『ちゃぶ台の詩』は石原氏お得意の人情劇で、安心して読めた。

今日はキャラメルボックス２０１８年度俳優オーディション第三次審査。
二次審査を突破した１７人の若者たちが、新中野のキャラメルボックス稽古場に集りました。
一方、キャラメルボックス劇団員は２３人が参加。
その全員で審査しました。
合否は参加した劇団員全員の挙手で決まります。
受験生一人一人について、合格させたいと思った者が手を挙げる。
その合計が過半数、今日なら１２人を越えれば、合格。
さて、その結果は……。
近いうちに正式な発表がありますので、それまでお待ちください。
お楽しみに！

君の膵臓をたべたい

２月４日（日）
住野よる『君の膵臓をたべたい』（双葉社）読了。

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

• 作者: 住野 よる
• 出版社/メーカー: 双葉社
• 発売日: 2017/04/27
• メディア: 文庫

「僕」は高校２年で、両親と３人暮らし。
読書が趣味で、他人には一切関心を払わずに生きている。
ある日、病院で文庫本を見つける。
それはクラスメートの山内桜良の日記帳で、「共病文庫」というタイトル。
桜良は膵臓の病気で、余命１年だった。
桜良は「僕」に読まれたことを知ると、積極的に話しかけてくるようになる。
病気のことを知ってるのは、家族以外では「僕」だけなので、気楽に話ができると言うのだ。
「僕」は戸惑うが、桜良のワガママに渋々付き合う……。

２０１５年に出版された、住野よる氏のデビュー作で、映画にもなったベストセラー。
高校生のラブストーリーで、女の子の方が難病という、まあありがちなパターンなのだが、驚くほどおもしろかった。
主人公の「僕」が、他人との接触に全く価値を感じない男で、その考え方が非常に興味深い。
そして、「僕」と、社交的な桜良との会話がやたらとおかしいのだ。
デビュー作らしき固さも感じられたが、それを上回る新鮮さと躍動感に感心した。
これは傑作と言っていいのではないか？
強くお薦めします。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の本番３日目。
ですが、僕は池袋サンシャイン劇場には行かず、新中野のキャラメルボックスの稽古場へ。
キャラメルボックス２０１８年度俳優オーディションの第三次審査に出席するのです。
僕は一次の書類審査は参加したのですが、二次は神奈川かもめ短編演劇祭で参加できなかった。
なので、三次に誰が来るか、全く知らない。
三次のメニューは、２キロのジョギング、ストレッチ、筋トレ、エアロビクス、発声練習、１分間の自己アピール、セリフ、面接。
一生懸命審査して、キャラメルボックスの新しい仲間を探したいと思います。

高校演劇Ｓｅｌｅｃｔｉｏｎ２０００下

２月３日（土）
佐々俊之他編『高校演劇Ｓｅｌｅｃｔｉｏｎ２０００下』（晩成書房）読了。

高校演劇Selection〈2000下〉

• 作者: 阿部 順
• 出版社/メーカー: 晩成書房
• 発売日: 2001/03
• メディア: 単行本

２０００年に上演された高校演劇の脚本５本を収録した本。

印象に残ったのは、阿部順『ぼくたちの国語算数理科社会』、市村益宏『グリーン・ホーン』。
阿部氏の本を読むのは２作目、市村氏は３作目だが、どちらもユーモア重視で、楽しい作品。
そして、どちらも少々やりすぎの感。
しかし、演じた高校生たちはきっと楽しかっただろうと思う。
それが一番大事。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の本番２日目。
１２００の回は「二落ち」することなく、熱い芝居になりました。
が、上演時間は少々伸びてしまった。
原作者のひぐちアサさんが娘さん、アシスタントの皆さんと見に来てくれました。
過分のお褒めをいただき、役者一同、大喜び。
高２の息子も見に来てくれたのですが、やはりおもしろかったと言ってくれました。
１７００の回は疲れのせいか、ややミスが目立ちましたが、お客さんの温かい反応に助けられました。
上演時間はさらに伸びてしまいましたが。
昨日今日と２ステージずつやっているので、若い役者たちもさすがに疲れが溜まっているはず。
しかし、明日も２ステージ。
死力を尽くして、乗り切ってほしいです。
頑張れ、おおふりメンバー！

春、戻る

２月２日（金）
瀬尾まいこ『春、戻る』（集英社文庫）読了。

春、戻る (集英社文庫)

• 作者: 瀬尾 まいこ
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2017/02/17
• メディア: 文庫

望月さくらは３６歳、独身。
和菓子屋の山田さんと結婚することになり、会社を辞めて、料理教室に通う。
ある日、料理教室に、兄と名乗る男が現れた。
しかし、さくらに兄にいない。
おまけに、その男はさくらより１０歳も年下に見えた。
それなのに、男はあくまでも兄と言い張り、名前は「知っているはずだ」と名乗らず、さくらが結婚を知らせなかったことを怒った。
はたして彼は何者なのか？

瀬尾まいこ氏の本はこれが１３冊目。
突然、兄と名乗る年下の男が現れたら、という発想はおもしろい。
主人公の「さくら」とい名前から、ああ、これは寅さんなのだな、と思った。
しかし、彼がそうした理由は理解できなかった。
失礼ながら、僕はそんな嘘をつく人はいないと思う。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の本番初日。
１４００からのゲネプロは１００人以上の人が来て、まるで公開ゲネでした。
出演者の関係者がたくさん来たのだと思います。
キャラメルボックスのメンバーも２０人くらい来てくれました。
楽屋前の廊下にズラッと並んだ絵は壮観でした。
筒井俊作が楽屋から出てきたら、みんなで拍手していました。
彼は劇団の人気者なのです。
芝居自体は４分も伸びて、まったりとした芝居になってしまいました。
役者たちがみんな慎重になったのでしょう。
ダメ出しで全員に、お客さんを待たせてはいけない、役者は常にお客さんの先を行かなければならない、そして常にサプライズを起こさなければならない、と話しました。
そして、１９００より本番初日。
満員のお客さんがたくさん笑って、たくさん拍手してくれました。
上演時間は２時間１０分台で、３分以上も短くなりました。
快調なテンポで、ゲネプロよりずっとおもしろくなりました。
よかったよかった。
終演後の乾杯はみんな笑顔。
すばらしい第一歩を踏み出すことができました。
ご来場くださった皆様に厚く御礼申し上げます。
明日も頑張ります。

アラビアの女王

２月２日（金）
ヴェルナー・ヘルツォーク監督『アラビアの女王』（２０１５年）ＷＯＷＯＷで鑑賞。

アラビアの女王 愛と宿命の日々 [DVD]

• 出版社/メーカー: ギャガ
• メディア: DVD

１９世紀後半、イギリス。
ガートルード・ベル（ニコール・キッドマン）は裕福な家に生まれ、オックスフォード大学を女性で初めて首席で卒業した才媛。
しかし、社交界に息苦しさを感じ、ペルシャのテヘラン駐在公使である叔父の元へ行く。
そこで三等書記官のヘンリー・カドガン（ジェームズ・フランコ）と出会い、彼に砂漠の魅力を教えられると同時に、激しい恋に落ちる。
が、父は、身分が違いすぎると、二人の関係を認めない。
そのことを知ったヘンリーは、自殺してしまう。
ガードルードはアンマンの英国領事館へ行き、考古学とベドウィンの研究のため、アラビア半島の砂漠の旅を申請する……。

実話を元にした映画。
ガートルート・ベルは実在の人物で、２０世紀前半のイギリスの中東外交の中心的な役割を果たした女性。
イラク建国の母とも呼ばれている。
僕はこの人を全く知らなかったので、とてもためになった。
脇役で、アラビアのロレンスが出てきたのもうれしかった。
映画としてのおもしろさはまあまあだが、砂漠とニコール・キッドマンがとても美しかった。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』、いよいよ今日が初日です。
それなのに、雪！
僕の住む北多摩では、もう１０センチ以上も積もっています。
一刻も早く止んでほしい！
はたしてお客さんは来てくれるのか？
しかし、僕らは粛々と準備するしかない。
１４時からゲネプロ。
本番初日に向けて、最後の仕上げ、頑張ります！

高校演劇Ｓｅｌｅｃｔｉｏｎ’９７

２月１日（木）
佐々俊之他編『高校演劇Ｓｅｌｅｃｔｉｏｎ’９７』（晩成書房）読了。

高校演劇Selection〈’97〉

• 作者:
• 出版社/メーカー: 晩成書房
• 発売日: 1997/04
• メディア: 単行本

１９９６年度の高校演劇コンクール全国大会で上演された脚本４本と、その他の４本、合計８本を収録した本。

印象に残ったのは、宮本浩司『マリア』と石原哲也『三人家族』。
極甘ファンタジーと昭和人情劇で、どちらも古さは否めない。
が、作者の描きたいことははっきりしていて、作品としてのまとまりもあり、楽しく読むことができた。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の仕込み３日目。
１０００から場当たり開始。
最初の１時間は、川崎悦子先生が来て、ダンスの確認をしてくださいました。
１１００に１場から始めたのですが、なんと１７４５にラストまで終了。
時間がたっぷり余ったので、１９１５から９～１２場を通しました。
１回目はたくさんミスが出たのですが、２回目はほぼパーフェクト。
これで安心して、明日のゲネプロができます。
そして、１９００から本番初日。
前売券は完売ですが、当日券が若干出るようです。
都合のつく方はぜひ池袋サンシャイン劇場にいらしてください。
お待ちしています。

スターダスト

２月１日（木）
マシュー・ヴォーン監督『スターダスト』（２００７年）ＷＯＷＯＷで鑑賞。

スターダスト スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

• 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
• メディア: DVD

イギリス。
トリスタン（チャーリー・コックス）はある女性に片思いしていた。
ある夜、彼女を強引にデートに誘うと、一週間後に結婚すると言う。
その時、遠くに流れ星が落ちた。
トリスタンは「あの星を取ってきたら、僕と結婚してくれ」と言い、村を出る。
村の外には、石垣があり、その先に行ってはいけないことになっていた。
トリスタンは父からもらったロウソクで、星の落ちた場所に一瞬で移動。
そこには星でなく、若い女性イヴェイン（クレア・デインズ）が倒れていた。
イヴェインこそが星だった……。

始まってすぐに、前に見たことに気づいた。
なかなか出来のよいファンタジー映画。
悪役がミシェル・ファイファーで、他にロバート・デ・ニーロ、ピーター・オトゥールが出ている。
デ・ニーロの役は、空飛ぶ帆船に乗った海賊のボスで、手下の前では強面だが、実は女装が趣味の、心優しいおじさん。
デ・ニーロが楽しそうに演じている。
２回目の今回も楽しめた。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の仕込み３日目。
朝から場当たりです。
はたして今日１日で終わるのか？
順調に行けば終わるはずなのですが。
でも、焦らず、丁寧にやっていきたいと思います。
それでは、行ってきます。