愛なんて嘘

５月２１日（金）
白石一文『愛なんて嘘』（新潮文庫）読了。

愛なんて嘘（新潮文庫）

• 作者: 白石一文
• 出版社/メーカー: 新潮社
• 発売日: 2018/03/02
• メディア: Kindle版

美緒子は２９歳。
与田という年上の男と付き合っている。
ある日、与田が、家に元妻の奈津が帰ってきて、泊まっていると言う。
奈津は与田と結婚して１年で家を出ていったが、こうしてしばしば帰ってきては、数週間、居候をするらしい。
美緒子は与田の家に行き、奈津を追い出そうと決心するが……。

白石一文氏の本はこれが２６冊目。
短編６つを収録した短編集で、上記は一つ目の『夜を想う人』。
どれも短編としてはやや長めで、話も重め。
やはり、白石氏は長編の人なのだなと思う。

ナッポス・ユナイテッド『容疑者χの献身』２１日目。
９場～１１場、１場～２場を各１回ずつ復習して、第二回通し稽古。
今日は衣裳付き。
設定が３月なので、外の場面ではかなりの厚着になり、特に筒井は大変そうでした。
上演時間は、昨日より４５秒短くなって、１時間４１分３５秒。
ミスが減り、後半が締まって、おもしろくなりました。
明日はさらにおもしろくします。
頑張ります。

バッカス・レディ

５月２１日（金）
イ・ジェヨン監督『バッカス・レディ』（２０１６年）ＧＹＡＯで鑑賞。

バッカス・レディ [レンタル落ち]

• 出版社/メーカー:
• 発売日: 2018/10/02
• メディア: DVD

ソヨン（ユン・ヨジョン）は６０過ぎの街娼。
主に高齢男性を相手に売春を行っている。
「死ぬほど上手」と有名で、わざわざ彼女を訪ねてくる男性もいた。
しかし、生活は苦しく、アパートの家賃も滞納していた。
ある日、街で小学生の男の子を拾い、アパートに連れて帰る。
家へ帰さなければと思いながら、子供と暮らす楽しさから、なかなか踏ん切りがつかない……。

主演のユン・ヨジョンは、先頃、アカデミー賞助演女優賞を受賞した人。
それ以前から女優としての評価は高く、この映画も、２０１６年度モントリオール・ファンタジア国際映画祭で主演女優賞と脚本賞をダブル受賞した。
６０代の街娼の実態を赤裸々に描いて、なおかつしっかりエンターテインメントにしているのが凄い。

僕の好きな７０年代の名曲その４５。
「カナダからの手紙」は、１９７８年１月に発売された、平尾昌晃・畑中葉子によるデュエット・ソング。
この曲を作曲した平尾昌晃は、自身が主宰する平尾昌晃ミュージックスクールの生徒の中からオーディションを行い、その結果選ばれた畑中葉子とコンビを組んでレコード化。
その年の紅白歌合戦に出場するほどの大ヒットとなった。

カナダからの手紙 [EPレコード 7inch]

• アーティスト: 平尾昌晃／畑中葉子
• 出版社/メーカー: ビクター音産
• 発売日: 2013/08/19
• メディア: LP Record

ベンの見た夢

５月２０日（木）
クリス・ヴァン・オールズバーグ『ベンの見た夢』（河出書房新社）読了。

ベンの見た夢 (The Best 村上春樹の翻訳絵本集)

• 出版社/メーカー: 河出書房新社
• 発売日: 1996/04/06
• メディア: 大型本

クリス・ヴァン・オールズバーグ『まさ夢いちじく』（河出書房新社）読了。

まさ夢いちじく (The Best 村上春樹の翻訳絵本集)

• 出版社/メーカー: 河出書房新社
• 発売日: 1994/09/22
• メディア: 大型本

現代のアメリカを代表する絵本作家クリス・ヴァン・オールズバーグの絵本２冊。
どちらも翻訳は村上春樹。

『ベンの見た夢』はモノクロ、『まさ夢いちじく』はカラー。
どちらも不思議な物語を精緻な絵で描いたファンタジー。
僕は断然、『ベンの見た夢』がおもしろかった。
お薦めです。

ナッポス・ユナイテッド『容疑者χの献身』の稽古２１日目。
１～８場を１場ずつ１回ずつ復習した後、第一回通し稽古。
上演時間は１時間４２分２０秒！
目標の１時間４５分以内を楽々クリアしました！
しかし、セリフのミスが多発し、出来はまだまだ。
さらに稽古を重ねて、精度を上げたいと思います。
稽古は残り４日。
頑張ります！

鉄道員（ぽっぽや）

５月２０日（木）
降旗康男監督『鉄道員（ぽっぽや）』（１９９９年）ＮＥＴＦＬＩＸで鑑賞。

鉄道員(ぽっぽや) [Blu-ray]

• 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
• 発売日: 2017/10/25
• メディア: Blu-ray

北海道・幌舞。
佐藤乙松（高倉健）は幌舞線の終着駅である幌舞駅の駅長。
妻・静枝（大竹しのぶ）と娘を亡くし、一人暮らしをしている。
定年間近にもかかわらず、退職後の身の振り方を決めていない乙松を心配し、親友の杉浦仙次（小林稔侍）が訪ねてくる。
二人で駅舎で酒盛りをしていると、小さな女の子（山田さくや）がやってくる。
彼女は人形を置き忘れて、帰っていった。
次にその子の姉（谷口紗耶香）が来たが、やはり人形は置いていった。
深夜、２人の姉の高校生（広末涼子）がやってきて、食事を作ってくれた……。

浅田次郎の同名の短編小説の映画化。
この小説が含まれる短編集は、第１１７回直木賞を受賞。
映画も、第２３回日本アカデミー賞の最優秀作品賞、最優秀主演男優賞など主要部門をほぼ独占。
乙松が駅長を務める「幌舞駅」は、根室本線の「幾寅駅」を改造して撮影された。
センチメンタルなファンタジーは僕も大好きだが、脚本の出来がひどく、健さんも定年間近の駅長さんには見えない。
ただし、当時１９歳だった広末涼子は眩しいほど可愛い。
他に、田中好子、大沢さやか、志村けん、安藤政信、奈良岡朋子、平田満らが出演。

僕の好きな７０年代の名曲その４４。
ネイティブ・サン（NATIVE SON）は、１９７８年３月に結成された、日本のフュージョンバンド。
その代表作が『スーパー・サファリ』で、コマーシャルで使用されました。

スーパー・サファリ [EPレコード 7inch]

• アーティスト: ネイティブ・サン
• 出版社/メーカー: ビクター音産
• 発売日: 2013/08/19
• メディア: LP Record

見えないドアと鶴の空

５月１９日（水）
白石一文『見えないドアと鶴の空』（光文社文庫）読了。

見えないドアと鶴の空

• 作者: 白石 一文
• 出版社/メーカー: 光文社
• 発売日: 2004/02/19
• メディア: 単行本

繁村昴一は２年前に出版社を辞め、現在は失業中。
家計は、大手代理店に勤める妻の絹子が支えている。
ある日、昴一は、絹子の幼なじみの由香里の出産に立ち会う。
由香里は独身で、生まれた子の父親とは既に別れたと言う。
絹子は昴一に、由香里に近づくなと言う。
しかし、由香里によれば、絹子は仕事の関係の男と浮気しているらしい。
やがて、昴一は由香里と関係を持ってしまう。
そして、彼女の不思議な能力に気付く……。

白石一文氏の本はこれが２５冊目。
なんと、白石氏にしては珍しく、超能力とゴーストが出てきた。
が、それ以外はいつもの白石氏の世界なので、ちょっと変な感じ。
登場人物と人間関係の現実感が非常に強いので、非現実的な要素が「浮く」のだ。
ファンタジーの専門家でない人がファンタジーを書くのはとても難しい。
タイトルからして、ヘンテコすぎると思う。

ナッポス・ユナイテッド『容疑者χの献身』の稽古２０日目。
頭から１場ずつ、小返しをしていきました。
劇場に入って最初にやる、場当たりみたいな感じ。
演技の復習と、昨日決めた転換の確認。
ラストの１１場が終わった後は、カーテンコールの練習。
これで、明日の第一回通し稽古の準備ができました。
稽古は残り５日。
頑張ります！

君よ憤怒の河を渉れ

５月１９日（水）
佐藤純彌監督『君よ憤怒の河を渉れ』（１９７６年）ＮＥＴＦＬＩＸで鑑賞。

君よ憤怒の河を渉れ [DVD]

• 出版社/メーカー: パイオニアLDC
• 発売日: 2001/12/21
• メディア: DVD

東京地検検事・杜丘冬人（高倉健）は、新宿の雑踏で警官に逮捕される。
水沢恵子と名乗る女から「現金２０万円とダイヤの指輪を盗まれ、強姦された」と訴えられたのだ。
取り調べの最中、今度は寺田俊明（田中邦衛）と名乗る男から、「カメラを盗まれた」と訴えられる。
杜丘が家宅捜索に同行すると、指輪とカメラが見つかった。
何者かの罠に違いないと気付いた杜丘は隙を見て逃亡。
水沢恵子の行方を追う。
一方、警視庁捜査一課の矢村警部（原田芳雄）は、上司の伊藤警視正（池部良）と共に、杜丘の後を追った……。

１９７４年に発表された西村寿行の小説の映画化。
「憤怒」の読みは当然「ふんぬ」だが、なぜか映画では「ふんど」と読ませている。
１９７９年、中国で『追捕』というタイトルで公開され、爆発的大ヒット。
なんと、８億人が見たと言う。
２０１７年には、ジョン・ウー監督が『マンハント』というタイトルでリメイク。
しかし、今見ると、いろいろ粗が目立ち、１５１分という上映時間がひたすら長く感じられた。
他に、中野良子、倍賞美津子、大滝秀治、西村晃、岡田英次、内藤武敏、大和田伸也、下川辰平、吉田義夫らが出演。

僕の好きな７０年代の名曲その４３。
『キャプテン・カリブ』は、１９７７年に、リー・リトナー＆ジェントル・ソウツが発表したアルバム『ジェントル・ソウツ』（Gentle Thoughts）の中の１曲。
高校２年のクラス演劇で使いました。

ジェントル・ソウツ

• 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
• 発売日: 1998/07/29
• メディア: CD

残酷な進化論

５月１８日（火）
更科功『残酷な進化論』（ＮＨＫ出版新書）読了。

残酷な進化論　なぜ私たちは「不完全」なのか (ＮＨＫ出版新書)

• 作者: 更科 功
• 出版社/メーカー: NHK出版
• 発売日: 2019/10/10
• メディア: Kindle版

東京大学総合研究博物館研究事業協力者の更科功が、進化論の最新の知見を解説する。

ヒトは「万物の霊長」と言われるが、生物として最も優れているとは言えない、と更科氏は語る。
肺の機能も、目の機能も、鳥にはかなわない。
直立二足歩行により、心臓に負担がかかっている。
出産が難産で、幼児の発育も遅い。
チンパンジーはヒトの祖先ではない。
共通の祖先がいて、そこから二つに分かれたに過ぎない。
また、進化は改良ではない、とも語る。
環境への適応に過ぎず、環境が変われば、また別の形に変わる。
人間中心の物の見方を引っ繰り返す、好著。
お薦めです。

ナッポス・ユナイテッド『容疑者χの献身』の稽古１９日目。
今日から４カ所目の稽古場に移動。
昨日まではビニテで床に場ミリをして稽古していましたが、今日から装置を立てて稽古。
１０時から仕込みをして、１５時に出来上がりました。
で、１５時からは、転換の稽古。
実際に盆を回してやりました。
同じ稽古場の別の部屋に、扉座の横内謙介さんが来ていて、我々の部屋に顔を出してくれました。
「痩せましたね」と言ったら、「コロナで飲みに行ってないから」。
でも、お元気そうでした。

ザ・ヤクザ

５月１８日（火）
シドニー・ポラック監督『ザ・ヤクザ』（１９７４年）ＷＯＷＯＷで鑑賞。

ザ・ヤクザ [DVD]

• 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
• 発売日: 2014/12/23
• メディア: DVD

ロサンゼルス。
私立探偵のハリー・キルマー（ロバート・ミッチャム）は、旧友のジョージ・タナー（ブライアン・キース）から、日本の暴力団・東野組に誘拐された娘を救出してほしいと依頼される。
タナーはマフィアのボスで、武器密輸の契約トラブルで東野組と揉めていた。
ハリーはかつて進駐軍憲兵として日本に勤務していたため、日本語が堪能で、田中健（高倉健）という暴力団の幹部と面識があった。
２０年ぶりに東京に到着したハリーは、すぐにバー「キルマーハウス」に向かう。
そこは田中の妹で、ハリーのかつての恋人・田中英子（岸恵子）の店だった……。

ＷＯＷＯＷで、高倉健の１９７３年以降の作品十数本が一挙に放映されている。
で、全部見ることにした。
『ザ・ヤクザ』は東京を舞台にしたアメリカ映画。
しかし、中身は『日本侠客伝』『昭和残侠伝』などによく似た、任侠映画。
監督がシドニー・ポラックだけあって、なかなか質が高かった。
ロバート・ミッチャムと高倉健がひたすらカッコいい。
悪役の岡田英次も渋かった。

僕の好きな７０年代の名曲その４２。
「雨を見たかい」（Have You Ever Seen the Rain?）は、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルが１９７０年に発表した曲。
ベトナム戦争のナパーム弾と雨をかけた反戦歌だとも言われています。

クロニクル~グレイテスト・ヒッツ

• アーティスト: クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
• 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
• 発売日: 2008/06/25
• メディア: CD

見るレッスン

５月１７日（月）
蓮實重彦『見るレッスン』（光文社新書）読了。

見るレッスン～映画史特別講義～ (光文社新書)

• 作者: 蓮實 重彦
• 出版社/メーカー: 光文社
• 発売日: 2020/12/25
• メディア: Kindle版

第２６代東京大学総長、文芸・映画評論家、フランス文学者、小説家の蓮實重彥が、映画評論家としての映画の見方を語る。

蓮實重彥氏は１９３６年生まれで、取り上げる映画も１９２０年代から３０年代の作品が多かった。
非常に辛口なお方で、「〇〇を見てなきゃ非国民」「〇〇を見てなきゃ映画ファン失格」などの言葉が頻出。
ディズニー映画は全否定。
ファンには楽しいだろうが、氏の著作に初めて接した僕はただただ戸惑うばかり。
映画の勉強になるかと思って読んだが、無駄だったようだ。

ナッポス・ユナイテッド『容疑者χの献身』の稽古１８日目。
尻取り稽古を８・９場から始めて、ラストの１１場に到達。
その後、１～４場を通しました。
上演時間が１時間４５分以内に収まりそうなので、今日は１カ所、カットしていたセリフを復活させてしまいました。
こういうことをやりすぎて、またオーバーしないように、気をつけないと。
稽古は残り７日。
頑張ります！

ゴルゴ１３

５月１７日（月）
佐藤純彌監督『ゴルゴ１３』（１９７３年）ＧＹＡＯで鑑賞。

ゴルゴ13 [DVD]

• 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
• 発売日: 2012/06/01
• メディア: DVD

イラン・テヘラン。
マックス・ボア（ガダキチアン）は、表向きは海運業者だったが、その正体は世界中に麻薬と武器を密輸している犯罪シンジケートのボスで、その素顔は誰も知らなかった。
そのボアが盲目の殺し屋ワルター（ヤドロ・シーランダミ）を使って、若い女性の人身売買を開始する。
秘密警察の部長リチャード・フラナガン（キャリミー）は、殺し屋のゴルゴ１３（高倉健）にボア殺害を依頼する。
一方、イラン警察のアマン・ジャフアリ警部（モセネ・ソーラビイ）は、連続する女性誘拐事件の捜査をしていた……。

さいとうたかをの同名マンガの映画化。
日本・イラン合作映画で、全編ほぼイランで撮影された。
出演者も、高倉健以外は全員イラン人で、セリフは日本の声優によって吹き替えられている。
高倉健にとっては、東映退社後の１本目の映画。
「ゴルゴ１３」役は意外と合っていて、驚いた。
映画自体は荒唐無稽なアクションもので、何もかもが古い。

僕の好きな７０年代の名曲その４１。
「トップ・オブ・ザ・ワールド」（Top of the World）は、カーペンターズが１９７２年に発表した曲。
１９７７年、高校１年の秋、早稲田大学の大隈講堂で見た演劇サークル「てあとろ’５０」の公演『プリーズ・ラブ・ミー・ドゥー』のラストでこの曲がかかり、大感動し、大好きになりました。

トップ・オブ・ザ・ワールド／ドリシラ・ペニー[ＥＰレコード 7inch]

• アーティスト: カーペンターズ
• 出版社/メーカー: キング
• 発売日: 2017/09/25
• メディア: LP Record