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泣きたくなるような青空 [本]

3月20日(火)
吉田修一『泣きたくなるような青空』(木楽舎)読了。

泣きたくなるような青空 (翼の王国books)

泣きたくなるような青空 (翼の王国books)

  • 作者: 吉田修一
  • 出版社/メーカー: 木楽舎
  • 発売日: 2017/10/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


小説家・吉田修一がANA機内誌「翼の王国」に連載したエッセイを集めた本の第三弾。

吉田修一氏の本はこれが26冊目。
第一線の小説家のエッセイ集を読むたびに、実に頻繁に旅をしているなと思う。
しかも、世界各地に。
角田光代氏も小川洋子氏もよしもとばなな氏も村上春樹氏も、ぞして吉田修一氏も。
小説家って旅が好きなんだな。
これだけ旅ができるなんて、よっぽど儲かってるんだろうなと思う。
まあ、仕事でいくことも多いのだろうけど。
吉田氏のエッセイで気楽で、読みやすくて、とてもいい。
今回は、『最後に手にしたいもの』と2冊同時発売らしいので、ぞちらもよみたいと思う。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』の本番6日目。
今日は山崎彬君と、彼が主宰する劇団「悪い芝居」の劇団員たちが見に来てくれました。
10人ぐらいのご一行様で、楽屋のラウンジは大混雑。
『おおきく振りかぶって』に出演してくれた吉田英成君も見に来てくれました。
たくさん褒めてくれて、とてもうれしかった。
上演時間は2時間4分ちょっと。
先週は週末に向けて徐々に時間が伸び、日曜は5分を越えてしまいましたが、1日休んで、元に戻った感じ。
快調なテンポで、とてもおもしろかった。
何とかこのテンポを維持してほしいと思いました。

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ミーン・ストリート [映画]

3月20日(火)
マーチン・スコセッシ監督『ミーン・ストリート』(1973年)WOWOWで鑑賞。

ミーン・ストリート [Blu-ray]

ミーン・ストリート [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray


ニューヨーク、リトル・イタリー。
チャーリー(ハーヴェイ・カイテル)は27歳で、母親と二人暮らし。
街の顔役の叔父ジョバンニ(チェザーレ・ダノヴァ)の下で、借金の取り立てをしている。
今夜も、トニー(デイヴィッド・プローバル)が経営するバーで、親友のジョニー・ボーイ(ロバート・デ・ニーロ)と酒を飲んでいた。
ぞこへ高利貸しのマイケル(リチャード・ロマナス)がやってきて、ジョニーに借金の返済を迫る。
しかし、金遣いの荒いジョニーには手持ちの金がなかった。
チャーリーはジョニーに生活を改めろと説教するが、ジョニーは聞かない……。

46年の前の映画だが、ずっと見たかった。
ロバート・デ・ニーロとマーチン・スコセッシ監督が初めて組んだ映画。
デ・ニーロはこの映画で注目され、次のスコセッシ監督の『タクシー・ドライバー』で初主演。
一気にスターダムを駆け上がった。
一方、ハーヴェイ・カイテルはもう少し時間がかかった。
映画自体は、暗くて地味でちょっと退屈。
デ・ニーロとカイテルの若くてカッコいい姿は堪能できるが。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』、今日から本番第二週です。
明日の3月21日(水)16時から、サンシャイン劇場のロビーで、ガレージセールが行われることになりました。
芝居で使った衣裳や小道具を、キャラメルボックスの劇団員が売り子となって、販売します。
ぜひぜひ遊びに来てください。

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映画衣装物語 [本]

3月19日(月)
池田誠『映画衣装物語』(ダイナミックセラーズ出版)読了。

映画衣装物語―ドキュメンタリー昭和映画

映画衣装物語―ドキュメンタリー昭和映画

  • 作者: 池田 誠
  • 出版社/メーカー: ダイナミックセラーズ出版
  • 発売日: 2018/01/01
  • メディア: 単行本


元東宝撮影所衣装部、東京ディズニーランド開園時のコスチューム製作責任者だった池田誠が、自身が関わった映画の衣装について語る。

池田誠氏が初めて衣装部として関わったのが、黒澤明監督『隠し砦の三悪人』(1958年)。
そこで出会った三船敏郎と親交を深め、1070年には三船の専任の衣装係として、テレンス・ヤング監督『レッド・サン』の撮影に随行し、スペインとアルメニアに行っている。
三船がホテルで酔っ払って、「(チャールズ・)ブロンゾンの大根役者!」と叫んでいたという、ファンにはたまらないエピゾードもあった。
字が大きいので、すぐに読める。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』、今日は休演日。
僕は自宅に籠もって、次回公演『無伴奏ソナタ』のテキストレジ。
と言っても、ほとんど改訂はありませんでした。
が、今回は出演者9人のうち、6人が新しい人。
セリフがあまり変わらなくても、芝居の雰囲気は当然、変わるでしょう。
ぞの変化が今から楽しみでなりません。

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マインド・ゲーム [映画]

3月19日(月)
湯浅政明監督『マインド・ゲーム』(2004年)WOWOWで鑑賞。

マインド・ゲーム [DVD]

マインド・ゲーム [DVD]

  • 出版社/メーカー: レントラックジャパン
  • メディア: DVD


大阪。
電車に乗っていた西(声/今田耕司)の目の前に、初恋の女の子みょん(前田沙耶香)が飛び込んできた。
みょんは西を姉のヤン(たくませいこ)が営む焼き鳥屋へ連れていく。
店には、みょんのオヤジ(坂田利夫)もいた。
ぞこへ、みょんのフィアンセ、りょう(山口智充)がやってくる。
さらに、借金取りのヤクザもやってきて、みょんを強姦しようとする。
店の隅で震えていた西は、ヤクザに拳銃で肛門を撃たれ、死んでしまう……。

『夜は短し歩けよ乙女』『夜明けを告げるルーのうた』の湯浅政明監督が、14年前に撮った初監督作品。
ストーリーは置いといて、映像で徹底的に遊ぶスタイルはこの頃から。
ポップでシュールでサイケデリックで、しかし、中身は何もない。
僕はストーリーを楽しみたい人間なので、全くノレなかった。

筒井俊作に薦められて、マンガ『俺物語!!』を読み始めました。
1~3巻まで買って一気に読んで、完全にノックアウトされました。
おもしろい!
主人公の猛男のキャラクターがすばらしい!
親友の砂川もいい!
すぐに4~10巻まで買って、今、8巻に突入したところ。
映画化もされているようなので、ぜひとも見てみたい。

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個人教授 [本]

3月18日(日)
佐藤正午『個人教授』(角川文庫)読了。

個人教授 (角川文庫)

個人教授 (角川文庫)

  • 作者: 佐藤 正午
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2002/03/21
  • メディア: 文庫


九州、西海市。
松井英彦は20代の新聞記者で、現在は休職中。
総合病院の理事長である「夫人」と愛人契約を結び、月に40万円の手当てをもらっている。
風の噂で、別れた恋人が妊娠しており、出産するつもりらしいと知る。
なぜ自分に知らせてこないのか?
彼女に問いただしたいが、居場所がわからない。
松井は一人で彼女を探し始めるが……。

佐藤正午氏の本はこれが18冊目。
1987年9月から、月刊カドカワに連載された小説。
佐藤氏の初期の作品の主人公は、女・酒・競艇に溺れ、自堕落な生活をしていることが多い。
この小説の主人公は女と酒だけで、競艇はやってなかった。
が、自堕落なことに変わりはない。
感情移入が難しかった。

北千住のシアター1010のドラマ・リーディング教室の発表会。
11時からリハーサル。
昨日の場当たりより格段によくなりました。
14時から本番。
さらによくなって、『走れメロス』のラストは大いに盛り上がりました。
終演後、客出しをしていたら、見たことのある顔が。
なんと、高校時代の養護教諭の菊池先生がお客さんとして来ていたのです。
これにはビックリ。
近くにお住まいで、たまたまこの発表会のことを知り、駆けつけてくださったのです。
僕が高校を出たのが、39年前。
菊池先生はキャラメルボックスの公演に来てくださったことがあるので、39年ぶり再会というわけではありませんでしたが、ぞれでもうれしかった。
終演後は受講生の皆さんと乾杯をして、記念写真を撮りました。
今年の発表会も大成功に終わって、本当によかった。
ぞの後は、埼玉県狭山市へ直行して、母のお見舞いに行ってきました。
手術から1カ月、ようやく食事ができるようになりました。
退院も近いようです。

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江戸の銭勘定 [本]

3月17日(土)
山本博文『江戸の銭勘定』(洋泉社歴史新書)読了。

江戸の銭勘定~庶民と武士のお金のはなし (歴史新書)

江戸の銭勘定~庶民と武士のお金のはなし (歴史新書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2017/01/11
  • メディア: 新書


東京大学資料編纂所教授の山本博文が、江戸時代の物価を解説する。

江戸時代、文化・文政期(1804~1830)の物価。
金1両が現在の18万円とすると、
〇酒一升→7500円
〇かけそば一杯→480円
〇玉子一個→600円
〇きゅうり一本→48円
〇だいこん一本→216円
〇番傘一本→6000円
〇草鞋一足→720円
〇旅籠一泊→6000円
〇銭湯一回→240円
〇按摩一回→1440円
〇富くじ一枚→22500円
〇歌舞伎升席→37500円
〇金魚一匹→90万円
〇大工の年収→476万円
〇棒手振り(生魚の行商)の年収→441万円
〇江戸近郊の農家の年収→335万円
具体的な数字がわかると、いろいろ見えてくる。
それにしても、金魚高すぎ!
お薦めです。

今日は北千住のシアター1010へ行き、ドラマ・リーディング教室の発表会の打合せと場当たりをやってきました。
演出は僕と、元キャラメルボックス演出部の白井直(結婚して、日置直と改名)。
13時から、音楽の打合せ。
15時から、明かり作り。
18時から、受講者の方々が参加して、場当たり。
20時に、予定通り終了。
受講者の方々はしっかり練習してきてくれようで、場当たりは上々の出来。
明日の本番が楽しみになってきました。
このドラマ・リーディング、なんと今年で9年目なのです。
10年目を目指して、明日も頑張ります!

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ヒッチコック/トリュフォー [映画]

3月17日(土)
ケント・ジョーンズ監督『ヒッチコック/トリュフォー』(2015年)WOWOWで鑑賞。

ヒッチコック/トリュフォー [DVD]

ヒッチコック/トリュフォー [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • メディア: DVD


1962年、映画監督のフランソワ・トリュフォーは、敬愛する監督アルフレッド・ヒッチコックにインタビューを申し込む。
ぞの内容は、後に『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』というタイトルで出版され、今でも「映画の教科書」として読み継がれている。
この映画は、インタビューの経過と内容を解説したもので、あわせてヒッチコックを敬愛する10人の映画監督の証言も収録。

10人の監督とは、マーティン・スコセッシ、デヴィッド・フィンチャー、黒沢清、ウェス・アンダーソン、リチャード・リンクレイターなど、物凄い顔ぶれ。
映画監督を目指す者がヒッチコックのカット割りを学ぶのは、世界の常識。
しかし、ヒッチコックはもともとはハリウッドの娯楽映画の職人監督と目されていて、評価はけっして高くなかった。
ぞれを一変させたのが、フランスのヌーヴェル・ヴァーグの旗手・トリュフォー。
ヒッチコックの映像テクニックを高く評価し、世界一のフィルムメイカーと絶賛した。
この映画では、実際に『めまい』『サイコ』を分析している。
確かに凄い、またを見直したい、と思った。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』本番4日目。
しかし、僕は北千住のシアター1010へ。
明日がドラマ・リーディング教室の発表会で、今日はぞの仕込みと場当たりなのです。
演目は太宰治の『新釈諸国噺/貧の意地』と『走れメロス』。
明日の本番の開演は1400、料金は無料。
ご来場をお待ちしています。

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世にも奇妙な君物語 [本]

3月16日(金)
朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』(講談社)読了。

世にも奇妙な君物語

世にも奇妙な君物語

  • 作者: 朝井 リョウ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/11/19
  • メディア: 単行本


田上(たのうえ)浩子はフリーライター。
初めて雑誌の特集の記事を任され、一人で居酒屋で祝い酒。
目覚めてみると、見知らぬ家の中にいた。
泥酔した浩子は、40代の女性・真須美に助けられ、彼女の家に連れてこられたのだ。
真須美はぞこで、3人の男女とシェアハウスしていた。
浩子が任された特集のテーマは「シェアハウス」。
早速、真須美に内緒で、取材を開始するが……。
短編5つを収録した短編集で、上記は一つ目の『シェアハウさない』。

朝井リョウ氏の本はこれが11冊目。
テレビの『世にも奇妙な物語』の線を狙ったようで、どの作品もトリッキーな作風だった。
ぞのせいか、いずれも現実感に乏しく、作り物めいていた。
僕は4つ目の『13,5文字しか集中して読めな』が一番楽しめた。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』本番3日目。
出演者13人が大忙しの芝居ですが、ようやく安定してきました。
今日は『おおきく振りかぶって』に出演していた澤田美紀さんが見に来てくれました。
「おもしろかったです」と言ってもらえて、うれしかった。
外に出ると、冬のような寒さ。
帰りの電車で、高2の息子と一緒になりました。
彼も自分の芝居の稽古の帰り。
親子で別々の芝居をやっていて、ちょっと不思議な気分です。

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ザ・フライ [映画]

3月16日(金)
デヴィッド・クローネンバーグ監督『ザ・フライ』(1986年)WOWOWで鑑賞。

ザ・フライ [Blu-ray]

ザ・フライ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
  • メディア: Blu-ray


セス・ブランドル(ジェフ・ゴールドブラム)は、パーティーで編集者のヴェロニカ・クエイフ(ジーナ・デイヴィス)と知り合い、自宅兼研究室に連れていく。
ぞこにあったのは、物質転送機「テレポッド」。
ヴェロニカは信じないが、セスは彼女のストッキングを転送してみせた。
ヴェロニカはセスに密着取材を開始し、やがて2人は愛し合うようになる。
が、ヴェロニカと彼女の前の恋人との仲を嫉妬したセスは、自分自身を転送させる。
ぞの時、テレポッドの中に、一匹のハエが入った!

有名な映画だが、今日まで見逃していた。
有名な理由がわかった。
途轍もなく気持ち悪いのだ。
クライマックスは正視に耐えなかった。
しかし、こんな映画をメジャーで撮ってしまうデヴィッド・クローネンバーグ監督の勇気には拍手を送るしかない。
予想とは違った意味で、凄い映画だった。

高2の息子が劇団を作り、ぞの旗揚げ公演の稽古が始まりました。
息子は演出で、ダンスの振付は大学2年の娘。
毎晩、稽古の様子を聞くのが楽しみです。
アトリエ*ネネム『ある日、ぼくらは夢の中で出会う』
4月7日(土)・8日(日)、吉祥寺カイスタジオ。
よかったら、見に行ってあげてください。

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江戸の流刑 [本]

3月15日(木)
小石房子『江戸の流刑』(平凡社新書)読了。

江戸の流刑 (平凡社新書)

江戸の流刑 (平凡社新書)

  • 作者: 小石 房子
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2005/04/01
  • メディア: 新書


作家の小石房子が、江戸時代の流刑(るけい)をデータに基づいて解説する。

江戸の流刑地は伊豆七島・佐渡。
京・大坂以西の流刑地は佐渡、隠岐、壱岐、長崎五島、天草、薩摩。
その実態を、数字と具体例で解説してくれるので、非常にわかりやすかった。
流人を受け入れる地元民の様子も興味深い。
島を荒らされたくなので、幕府に流刑地から外してくれと盛んに嘆願していた。
聞き入れてはもらえなかったが。
確かに、次から次へと罪人が送られてきたら、そりゃあ大変だったろう。
島抜けをした者はほとんど捕らえられ、極刑に処されている。
こいつは小説のネタになると思ったが、既に誰かが書いているかもしれない。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』の本番2日目。
1000から、アフターイベントの稽古。
1400から、本番2ステージ目。
上演タイムは2時間3分54秒。
昨日の初日が2時間3分21秒だったので、33秒伸びました。
が、二落ちすることなく、緊密な芝居になりました。
1630から、アフターイベントの場当たり。
1900から、アフターイベントの本番。
プログラムは、
①『ラスト・フィフティーン・ミニッツ』
②『夏への扉』初演出演者による座談会
③ドラマ・リーディング
④出演者全員による質問コーナー
ちなみに、ドラマ・リーディングで上演したのは、以下の4場面です。
①『ヒトミ』12場(ヒトミが典子と海辺で話す場面)
②『ナツヤスミ語辞典』2場後半(ヤンマの手紙)
③『広くてすてきな宇宙じゃないか』2場(家族会議)
④『広くてすてきな宇宙じゃないか』10場(60年後の再会)
④で、おばあちゃんが出てくるところで、大森美紀子が登場したら、客席がどよめきました。
もちろん僕は知っていましたが、大森さんにおばあちゃんをやられたら、もう泣くしかありません。
畑中智行のカシオや、大内厚雄のヒジカタも懐かしかった。
僕が一番楽しんだかもしれません。
とにかく、アフターイベントは2045に無事終了。
昨日に続いて、今日も長い長い1日でした。

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