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人鳥クインテット [本]

1月31日(日)
青本雪平『人鳥クインテット』(徳間書店)読了。

人鳥クインテット

人鳥クインテット

  • 作者: 青本雪平
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2020/09/29
  • メディア: Kindle版


柊也(しゅうや)は高校を中退して、働きもせずに祖父の家にいる。
祖父の秋雄はアパートを経営している。
ある朝、一階から「メーメー」という鳴き声が聞こえる。
祖父の部屋を覗くと、ペンギンがいた。
柊也は、祖父がペンギンに変身したのだとわかった。
そこへ、小学4年生の糸川晴がやってくる。
祖父のアパートの住人の娘で、今日から祖父が預かることになっていた。
柊也と晴とペンギン、2人と1匹の生活が始まる……。

これも徳間書店の編集部の方にいただきました。
青本雪平氏は、1990年、青森県弘前市生まれ。
本名は非公開。
2020年、『ぼくのすきなせんせい』で第3回大藪春彦新人賞を受賞してデビュー。
『人鳥クインテット』は初の長編。
のんびりとしたファンタジーかと思って読み進めていったら、最後で一気にサスペンスになり、驚いた。
しかし、説明があまりにも短く、わかりにくい。
だから、共感できず、「ありゃありゃ」と思っているうちに終わってしまった。
なんとも不思議な小説という印象。

今日は今年5回目のジョギング。
3,5キロ走って、1キロ歩いて、0,5キロ軽く走りました。
3,5キロのタイムは、19分57秒。
前回より10秒、短くなりました。
今月初めから書き始めた脚本が、昨日、ついに書き上がりました!
でも、これはまだ第一稿なので、これからどんどん直していこうと思います。
頑張ります!

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目元が似てる君へ [映画]

1月31日(日)
リュシアン・ジャン・パティスト監督『目元が似てる君へ』(2016年)NETFLIXで鑑賞。

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フランス。
アフリカ系フランス人のポール・アロカ(リュシアン・ジャン=バティスト)とサリマタ・アロカ(アイサ・マイガ)の夫婦は花屋を開店し、新居に引っ越した。
そこへ、ASE(児童福祉機関)から連絡が来て、かねてから申請していた養子縁組の候補が決まったと言う。
実は、黒人の夫婦に白人の赤ちゃんを斡旋した例はなく、ASE内でも激しい議論が起きた。
担当のクレール・マレ(ザブー・ブライトマン)は反対したが、上司のヴィダル(ミシェル・ジョナス)は審議会の結論通りに実施すると決断した。
ポールとサリは、パンジャマンが白人であることを全く気にせず、我が子との対面を喜んだ。
しかし、実際に養子になるかどうかは、半年の試行期間を経てから決まることになっていた……。

原題は『Il a déjà tes yeux』(フランス語)、『He Even Has Your Eyes』(英語)。
フランスとベルギーの合作映画。
人種問題をテーマにしたコメディだが、なかなかおもしろかった。
サリの両親は、孫が白人であることを激しく拒絶するが、それは自身の人種へのこだわりだけで、差別的な意識はまるでない。
サリがパンジャマンをベビーカーに乗せて、公園に行くと、白人のママさんにナニーと誤解される。
が、その白人のママさんにも、差別的な意識はない。
舞台はアメリカでなく、フランスなのだ。
が、差別がなくても、人種の違いを越えるのはなかなか難しいというわけ。
最後のドタバタは、盛り上げるためとは言え、さすがにやりすぎ。
しかし、ほのぼのとした、いい映画だった。
お薦めです。

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ユ・ヨルの音楽アルバム [映画]

1月31日(日)
チョン・ジウ監督『ユ・ヨルの音楽アルバム』(2019年)NETFLIXで鑑賞。

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1990年代。
高校生のミス(キム・ゴウン)は、母が入院したため、血の繋がらない姉と二人でパン屋を切り盛りしている。
ある日、高校生らしき若者ヒョヌ(チョン・ヘイン)が入ってきて、豆腐でできた品物がほしいと言う。
その時、ラジオから、「ユ・ヨルの音楽アルバム」という番組が流れ出す。
ヒョヌは少年院から出てきたばかりだった。
ヒョヌがここで働きたいと言うと、姉は温かく受け入れた……。

ミスとヒョヌの、10年以上にわたる恋の歴史を描く。
韓国では、刑務所を出たら豆腐を食べる、という風習があるらしい。
日本の、お葬式から帰ったら塩をかける、というのと近いのだろうか。
前半は結構楽しめたが、後半のくっついたり別れたりにはあまり共感できず、冷めてしまった。
残念。

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ブラインド・デート [映画]

1月30日(土)
クロヴィス・コルニアック監督『ブラインド・デート』(2015年)NETFLIXで鑑賞。

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フランス。
一人の女性(メラニー・ベルニエ)がアパートに引っ越してくる。
夜、壁の向こうから怪音が聞こえに、壁にかかった絵がガタガタ動き始めた!
恐怖におののいた彼女は、引っ越し前に住んでいた、ピアノの師匠の屋敷に逃げ込む。
実はアパートの壁の向こうには、別のアパートの壁があり、その部屋にはゲーム発明家の男性(クロヴィス・コルニアック)が独り暮らししていた。
男性は隣室に誰かが引っ越してくるたびに、同じことをして、追い払っていた。
次の日も同じことが起きたが、女性は絵を引っ張り、隣室の男性の仕業だと気付く。
二人はお互いを罵り、その日から激しい騒音合戦が始まった……。

主役の2人がラストシーンまで顔を合わせないのが、この映画のミソ。
ラブコメらしい、楽しい設定だが、男性の助言で、女性がピアノの腕を上げることが全く信じられず、クライマックスのオーディションの勝利も喜べなかった。
「そんなに甘くないよ」と思ってしまった。
ヒロイン役のメラニー・ベルニエはいわゆる「メガネ美人」で、メガネを外して髪を下ろすと、飛び切りの美しさだった。

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今日は、演劇大学IN秋田・横手のオンライン講座がありました。
13時から15時まで、30余人の方に向かって、ZOOMで話をしました。
テーマは、劇団の作り方、演出の仕事、舞台監督の仕事、脚本の書き方・選び方などなど。
一般論でなく、私の経験を語りながら、コツのようなものを説明しました。
受講者の皆さんの反応がわからないので、とにかく必死にしゃべりましたが、最後の質疑応答のコーナーでたくさん質問が出たのはうれしかった。
私の話が少しでもお役に立てば、と思います。

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22世紀を見る君たちへ [本]

1月30日(土)
平田オリザ『22世紀を見る君たちへ』(講談社現代新書)読了。

22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」 (講談社現代新書)

22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」 (講談社現代新書)

  • 作者: 平田 オリザ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/03/18
  • メディア: 新書


劇作家・演出家・東京芸術大学特任教授・大阪大学特任教授の平田オリザが、現代の教育問題について語る。

これまでの学力は、「(覚えよう・練習しようと)努力できる能力」だったが、これからは違う。
「主体性・多様性・協同性」こそが求められる。
大きな変革の時期に来ていることが改めて実感できた。
平田氏の兵庫県豊岡市での実践が詳しく説明されていて、とてもタメになった。
豊岡市は演劇の町として、世界の最先端に出ようとしている。
文中と巻末に、平田氏が考案した、演劇を利用した、就職試験や入学試験の問題がたくさん載っていて、おもしろかった。
お薦めです。

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パンとバスと二度目のハツコイ [映画]

1月30日(土)
今泉力哉監督『パンとバスと二度目のハツコイ』(2018年)WOWOWで鑑賞。

パンとバスと2度目のハツコイ [DVD]

パンとバスと2度目のハツコイ [DVD]

  • 出版社/メーカー: Sony Music Marketing inc. (JDS) = DVD =
  • 発売日: 2018/11/21
  • メディア: DVD


市井ふみ(深川麻衣)はパン屋の店員で、25歳独身。
恋人からプロポーズされたが、死ぬまで愛し続ける自信がないと断ってしまう。
妹の二胡(志田彩良)が美術大学の予備校に通うために上京し、ふみのアパートで暮らし始める。
ある日、パン屋に、ふみの中学校の同級生で、初恋の相手である湯浅たもつ(山下健二郎)がやってくる。
たもつは、ふみがいつも洗車を眺めているバス会社で働いていた。
二人で居酒屋に行き、たもつがバツイチ・子持ちで、今でも別れた妻を愛していることを知る……。

今泉力哉監督の映画は,『愛がなんだ』(2019年)、『アイネクライネナハトムジーク』(2019年)、『mellow』(2020年)に続いて、4本目。
現代の若者の日常的な交流を淡々と描く。
悪人どころか、悪意さえも登場しない、優しい映画。
深川麻衣さんの初主演作だが、不器用な「ふみ」をリアルに細やかに演じていて、とても素敵だった。

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一橋桐子(76)の犯罪日記 [本]

1月29日(金)
原田ひ香『一橋桐子(76)の犯罪日記』(徳間書店)読了。

一橋桐子(76)の犯罪日記

一橋桐子(76)の犯罪日記

  • 作者: 原田ひ香
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2020/11/10
  • メディア: Kindle版


一橋桐子は76歳で、高校時代からの親友の「トモ」と暮らしていたが、そのトモが病気で亡くなってしまう。
桐子は掃除婦だったが、一人では今のアパートの家賃が払えない。
そこで、罪を犯して、刑務所で暮らそうと考える。
まず手始めに万引きをしてみるが、この程度の犯罪では、説教されただけで終わり
次に思いついたのは、贋金作り。
早速、一万円札を持って、コンビニにコピーに行くが……。

これも、徳間書店の編集部の方にいただきました。
原田ひ香氏は1970年、神奈川県生まれ。
大妻女子大学文学部日本文学科卒業。
シナリオライターとして活動した後、2007年に『はじまらないティータイム』で第31回すばる文学賞受賞。
以降、小説家としても活躍。
『一橋桐子(76)の犯罪日記』は、刑務所に入りたい老婆を主人公にした、ライトタッチのコメディ。
主人公の一橋桐子は、非常に素直ないい人で、すぐに好きになれたが、少々世間知らずの度が過ぎるのではないかと思った。
まあ、ボケ役なので、仕方ないが。

今日はキャラメルボックス俳優教室の授業。
卒業公演『アローン・アゲイン』の台本3周目。
9場の後半から11場までの動き付けをしました。
これで動き付けはラストまで到達!
本番初日まであと2週間半。
非常に順調に進んでいます。
来週からはいよいよラストスパート!
ここで感染者が出たら元も子もないので、さらに衛生管理に気を付けて、頑張ります!

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存在のない子供たち [映画]

1月29日(金)
ナディーン・ラバキー監督『存在のない子供たち』(2018年)WOWOWで鑑賞。

存在のない子供たち [Blu-ray]

存在のない子供たち [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2020/05/08
  • メディア: Blu-ray


レバノン、ベイルート。
ゼイン・アル・ハッジ(ゼイン・アル・ラフィーア)は12歳で、シリア難民の貧しい家の長男。
両親が出生届を提出していないため、IDを持っていない。
ある日、仲良しの妹が初潮を迎えたことに気付く。
バレたら無理矢理結婚させられるため、ゼインは必死で隠そうとする。
が、妹は両親の知り合いの男にもらわれていく。
ゼインは怒り狂い、家を飛び出した。
遊園地で、掃除婦のラヒル・シファラ(ヨルダノス・シフェラウ)と知り合いになる。
彼女に食べ物をねだると、家に連れていかれた。
ラヒルはエチオピア移民で、赤ん坊と二人で暮らしていた。
ゼインは赤ん坊の世話係になるが、ラヒルは不法滞在で逮捕されてしまう。
ゼインは一人で赤ん坊の世話をすることになる……。

原題は『 کفرناحوم 』(アラビア語)、『 Capernaum』(英語)。
第71回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。
第91回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート。
レバノンの貧困層の現実をドキュメンタリー・タッチで描いた映画。
赤ん坊を一人で育てようとするゼインの健気な姿に、激しく胸打たれた。
中東の映画としては史上最高の売り上げで、製作費400万ドルに対して、全世界の興業収入は6500万ドル以上に達したらしい。
凄い映画だ。
お薦めです。

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9人の翻訳家 [映画]

1月29日(金)
『レジス・ロワンサル監督『9人の翻訳家』(2019年)WOWOWで鑑賞。

9人の翻訳家 囚われたベストセラー [Blu-ray]

9人の翻訳家 囚われたベストセラー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2020/07/03
  • メディア: Blu-ray


フランス。
ある田舎の洋館に、9つの国の翻訳家が集められた。
世界的ベストセラーとなっているミステリー小説『デダリュス』の完結編を、9つの言語に同時に翻訳するためだ。
出版社社長のエリック・アングストローム(ランベール・ウィルソン)は、情報漏れを防ぐべく、9人を地下の施設に監禁した。
ロシア語のカテリーナ・アニシノバ(オルガ・キュリレンコ)、英語のアレックス・グッドマン(アレ
ックス・ロウザー)、スペイン語のハビエル・カサル(エドゥアルド・ノリエガ)、中国語のチェン・ヤオ(フレデリック・チョー)らは渋々作業を開始する。
2カ月後、冒頭10ページがネット上で公開され、アングストロームに「24時間以内に500万ユーロ支払わないと、次の100ぺージを公開する」という脅迫メールが届いた。
犯人は9人の翻訳家の中にいる……。

フランス・ベルギーの合作映画で、原題は『Les traducteurs』。
ダン・ブラウンの小説『インフェルノ』(『ダ・ヴィンチ・コード』の続編)が出版された時のエピソードがモデルになっている。
サスペンスと言うよりミステリーで、後半は逆転の連続で、何度も驚かされた。
お薦めです。

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Be With You [映画]

1月28日(木)
イ・チャンフン監督『Be With You』(2018年)NETFLIXで鑑賞。

Be With You~いま、会いにゆきます 通常版 [DVD]

Be With You~いま、会いにゆきます 通常版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2019/09/06
  • メディア: DVD


ウジン(ソ・ジソブ)は幼い息子ジホと二人暮らし。
妻のスア(ソン・イェジン)は1年前に病気で亡くなったが、ジホと「雨の降る日に、また戻ってくる」と約束していた。
そして、1年後の梅雨の季節、スアが現れる。
が、スアは記憶を失っていた。
ウジンはスアに写真を見せて、夫婦であることを納得させ、また一緒に暮らし始める。
スアはウジンに二人の出会いを聞く。
高校1年の時、二人は同級生になった。
ウジンは水泳の特待生で、スアは学年一位の成績優秀者だった……。

2003年に発表された市川拓司の小説『いま、会いにゆきます』の映画化。
日本でも2004年に、土井裕泰監督、中村獅童・竹内結子主演で映画化されている。
つまり、リメイク。
極甘でセンチメンタルなファンタジーだが、僕は大好き。
土井監督の映画もよくできていて、好きだった。
韓国版も、原作に忠実に作っていて、好感を持った。
ただし、「ウジン」役のソ・ジソブはあまりにもハンサムで、ちょっとイメージが違うと思った。
これでは「ウジン」のコンプレックスが描き切れない。
ソ・ジソブに文句はないが、この一点で、日本版の方が良いと思った。
でも、やっぱり泣いた。
お薦めです。

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いま、会いにゆきます スタンダード・エディション [DVD]

いま、会いにゆきます スタンダード・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: DVD



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