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ピカソ 描かれた恋 [本]

4月19日(金)
結城昌子『ピカソ 描かれた恋』(小学館)読了。

ピカソ 描かれた恋-8つの恋心で読み解くピカソの魅力 (Shotor Museum)

ピカソ 描かれた恋-8つの恋心で読み解くピカソの魅力 (Shotor Museum)

  • 作者: 結城 昌子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/09/27
  • メディア: 単行本


アート・ディレクター、エッセイストの結城昌子が、ピカソの生涯と作品を解説する。

結局、自分以外を愛さなかった人なのだと思う。
たくさんの女性を短期的には愛したが、けっして長続きしなかった。
女性との間にできた子も、愛さなかった。
しかし、間違いなく幸福だった。
好きな絵を思う存分描けたし、その結果、地位と名誉とお金も手に入れられたし。
でも、僕は全然羨ましくない。

キャラメルボックス2019『ナツヤスミ語辞典』の稽古3日目。
2・3・4場の立ち稽古をしました。
西川浩幸、岡田さつき、石原善暢などのベテランには全くダメが出しがありませんでした。
もちろんまだ完成はしていないけれど、その方向に進んでくれれは、きっとおもしろいものができるとわかるので。
一方、若い役者たちにはダメ出しがいっぱい。
今日は、僕の演劇に対する根本的な考え方を説明しました。
芝居は現実ではない、所詮ごっこ遊びに過ぎない、でも本気で遊ばなければお客さんは信じない、台本や演技に逃げるな、すべての瞬間をおもしろくしろ。
わかってもらえたかな?

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フーガとユーガ [本]

4月18日(木)
伊坂幸太郎『フーガとユーガ』(実業之日本社)読了。

フーガはユーガ

フーガはユーガ

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2018/11/08
  • メディア: 単行本


優我と風我は双子の兄弟で、両親と4人暮らし。
父が理不尽な暴力を振るうため、兄弟助け合って生きている。
二人には特殊能力があった。
毎年誕生日になると、2時間おきに、たとえどんなに遠くにいても、瞬間移動で入れ代わるのだ。
二人は毎年、実験を繰り返し、この能力の有効利用を思いつく……。

伊坂幸太郎氏の本はこれが38冊目。
奇抜なアイディア、センスのあるユーモア、リズミカルな文章。
相変わらず快調で、うれしい限り。
しかし、この小説に出てくる悪人は吐き気がするほどイヤなヤツで、何もここまでしなくてもとは思った。
アゴタ・クリストフの『悪童日記』を思い出した。

キャラメルボックス2019『ナツヤスミ語辞典』の稽古2日目。
15時から第一回美術会議。
今回の舞台美術は、俳優教室でいつもお世話になっている稲田美智子さん。
稲田さんには俳優教室の卒業公演の『ナツヤスミ語辞典』をやっていただき、それがとてもよかったので、一昨年の東京放送芸術&映画俳優専門学校スペシャル公演の『ナツヤスミ語辞典』もお願いしました。
で、さらに今回も、となったわけです。
基本的なプランは俳優教室の時のままで、それを俳優座劇場に合わせて修正していただくことになりました。
とても素敵な美術なので、たくさんの人に見てほしいです。
17時から、稽古。
今日はダンスの振付で、2003年の再々演の時、川崎悦子先生に振り着けていただいたものを、岡内美喜子に振り起こししてもらいました。
で、2時間で一気に振付!
みんなまだまだ粗いけど、何とか通して踊れるようになりました。
その後は1場の立ち稽古。
こちらも岡内がテンションを上げてガンガンやってくれました。
まさに今日は岡内デイ!
役者をやるのは久しぶりなのに、全く衰えを感じさせない元気さで、中学生たちを引っ張ってくれました。
岡内の「ミドリ先生」、ご期待ください。

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ボビー・フィッシャーを探して [映画]

4月17日(水)
スティーヴン・ザイリアン監督『ボビー・フィッシャーを探して』(1993年)WOWOWで鑑賞。

ボビー・フィッシャーを探して [DVD]

ボビー・フィッシャーを探して [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • 発売日: 2012/03/10
  • メディア: DVD


アメリカ。
7歳のジョシュ(マックス・ポメランツ)は、公園の片隅で行われている賭けチェスに興味を持つ。
母のボニー(ジョアン・アレン)に頼んで、金を払って、大人の相手をしてもらうと、驚異的な強さを発揮する。
賭けチェスの常連のヴィニー(ローレンス・フィッシュバーン)は、アメリカ人初の世界チャンピオンのボビー・フィッシャーにそっくりだと言う。
ジョシュの才能を知った父親のフレッド(ジョー・モンテーニャ)は、往年の名プレイヤー、ブルース(ベン・キングスレイ)に個人教授を依頼する。
ジョシュは大会で連戦連勝。
しかし、ジョシュの前に、4歳から英才教育を受けているジョナサンが現れる……。

実話に基づいた映画。
原作はスポーツ記者の父親が書いたノンフィクション。
チェスの魅力と恐ろしさが見事に描かれている。
エンドロールのクレジットで、現在、ジョシュは高校生のチェスプレーヤーとして活躍中、と出る。
26年前の映画なので、今頃は40代半ばになっているはず。
今も活躍中なのだろうかと気にかかる。
お薦めです。

今日はキャラメルボックス2019『ナツヤスミ語辞典』の稽古初日。
読み合わせの上演時間は、1時間43分台でした。
実際に上演すると、プラス10分で、1時間53分。
しかし、明らかに遅かったので、とりあえず1時間50分が目標だと思いました。
やはり、初演・再演・再々演に出ていた役者は、この芝居がよくわかっている。
安心して聞いていられました。
が、若い役者たちはひたすらまじめに読むばかり。
明日からの稽古で、詳しく説明していきたいと思います。
頑張ります!

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百鬼園随筆 [本]

4月17日(水)
内田百間『百鬼園随筆』(新潮文庫)。

百鬼園随筆 (新潮文庫)

百鬼園随筆 (新潮文庫)

  • 作者: 内田 百けん
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/04/25
  • メディア: 文庫


夏目漱石の弟子で、小説家・エッセイストの内田百間の第一随筆集。

内田百間の「間」の字は、門構えに「月」が正しいが、僕のパソコンでは出せないので、門構えに「日」で代用している。
本名は内田栄造で、1889年、岡山県岡山市生まれ。
東京大学独文科に入学し、夏目漱石に私淑。
卒業後は、陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学で、ドイツ語教授を歴任。
1934年に教職を辞し、作家専業となる。
小説家よりエッセイストとして有名で、この本は昭和8年に出版され、ベストセラーとなり、日本にエッセイブームを巻き起こした。
特徴はその独特な諧謔味で、自身の借金生活を自虐的に描き、また自身をモデルにした、頑固でいい加減なドイツ語教師「百鬼園」の言行を小説スタイルで描く。
あまりにも有名な本なので、僕も読んでみたが、確かにおもしろく、「百鬼園」など、『我輩は猫である』の珍野苦沙弥先生を思い出した。
しかし、借金の話が多いのにはちょっと閉口。

昨日は日帰りで、名古屋西高校表現芸術コースの授業に行ってきました。
今年から開設されたコースで、2年生19人(うち1人は欠席)が対象。
助手の大滝真実とともに、2コマ、教えました。
メニューはシアターゲーム、発声練習、二人語り。
その後、演劇部で2時間半、ワークショップ。
こちらのメニューは台本練習のみで、テキストは『無伴奏ソナタ』1場。
高校生たちはみんな元気で、どのメニューにも積極的に取り組んでくれました。
日帰りで東京・名古屋を往復し、合計4時間以上の授業・ワークショップ、というのは初体験で、帰宅後はバタンキュー。
しかし、とても楽しい1日でした。

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おらおらでひとりいぐも [本]

4月16日(火)
若竹千佐子『おらおよでひとりいぐも』(河出書房新社)読了。

おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞

おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞

  • 作者: 若竹千佐子
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2017/11/16
  • メディア: 単行本


東京。
桃子さんは74歳。
東北生まれで、昭和39年、東京オリンピックの年に、結婚式の直前に家出して、上京。
同じ東北生まれで美男子の周造と結婚し、二人の子供を産んだ。
が、周造は死に、子供たちとも疎遠になった。
今は古いアパートで独り暮らしをしながら、ボーッとしている。
頭の中には、50年使わなかった東北弁が渦巻いている……。

芥川賞受賞作。
東北弁を駆使した、老女の妄想小説。
桃子さんの行動は亡き夫の墓参りに行くことだけで、それ以外はひたすら東北弁で思考している。
思弁小説と言ってもいいくらいで、それなのに読んでいた退屈しないのは、ひとえに東北弁のせいだろう。
タイトルから宮沢賢治との関連を予想したが、それは全くなかった。
芥川賞審査員の選評は絶賛の嵐。
63歳の新人作家の快挙。

今日は名古屋西高校のワークショップで、名古屋に行きます。
1210から開始なので、もう家を出なければなりません。
授業を2コマやった後、演劇部の練習にも参加します。
どんな子たちと出会えるか、とっても楽しみ。
それでは行ってきます!

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星に想いを [映画]

4月15日(月)
フレッド・スケピシ監督『星に想いを』(1994年)WOWOWで鑑賞。

星に想いを [DVD]

星に想いを [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: DVD


アメリカ。
自動車整備工場で働くエド(ティム・ロビンス)は、車の故障で立ち寄ったキャサリン(メグ・ライアン)に一目惚れ。
彼女が忘れた時計を届けに、彼女の家を訪ねる。
そこにいたのは、世界的に有名な物理学者のアインシュタイン博士(ウォルター・マッソー)!
キャサリンはアインシュタインの姪だったのだ。
アインシュタインと彼の友人3人はエドを気に入り、キャサリンと結びつけようとする。
しかし、キャサリンは数学者で、同僚のジェームズ(スティーブン・フライ)と婚約したばかりだった……。

ラブコメの女王、メグ・ライアンの全盛期の映画で、さすがの美しさ。
しかし、この映画で、意外とエマ・ワトソンに似ていることに気付いて、驚いた。
映画自体は「ありえない」の連続で全く乗れなかったが、ウォルター・マッソーのアインシュタインぶりには脱帽せざるを得ない。
初登場のシーンでは、あまりのソックリさに仰天した。
やはり凄い俳優なのだ。

キャラメルボックス俳優教室、2019年度の授業がいよいよ始まりました。
今日の授業を終えての感想は、「平均的レベルはなかなか。ひどい子はいない」。
みんな、台本のセリフはとりあえず自然にしゃべれるし、声も出せる。
ただし、テンション、感情量はまだまだ。
受けの演技もほとんどできない。
だから、会話が成立しない。
教えがいがあるなあ、と思いました。
9カ月後にはみんな別人になっているでしょう。
いやいや、別人にしてみせます!

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野鴨 [本]

4月15日(月)
ヘンリック・イプセン『野鴨』(岩波文庫)読了。

野鴨 (岩波文庫)

野鴨 (岩波文庫)

  • 作者: イプセン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1996/05/16
  • メディア: 文庫


19世紀末、ノルウェー。
豪商ホーコン・ヴェルレの屋敷でパーティが開かれている。
山の工場で働いていた息子のグレーゲルス・ヴェルレも、15年ぶりに屋敷に戻り、パーティに出席していた。
グレーゲルスの招待で、幼馴染みの写真師ヤルマール・エクダルも来ていた。
グレーゲルスはヤルマールが結婚していること、その妻が以前屋敷で家政婦として働いていたギーナであること、仲を取り持ったのは父ホーコンであることを知って驚く。
ホーコンはかつてギーナを愛人にしていた。
そのことを隠して、ヤルマールに押しつけたのだ……。

1884年に出版された戯曲。
出版当初はきわめて評判が悪く、イプセンの親友でライバルのビョルンソンは「吐き気を催す作品」と断じた。
1885年、ベルゲンのノルウェー劇場で初演された。
同年、クリスチャニア(オスロ)、ヘルシンキ、コペンハーゲンでも上演された。
僕はビョルンソンに同感で、この作品のラストは許しがたい。
絶対に死ぬべきではない人が死ぬからである。

今日は10時から、キャラメルボックス俳優教室の授業です。
ワークショップは短期間で終わってしまうので、受講者の成長を見届けることはなかなかできません。
が、俳優教室は9カ間続く。
当然、生徒は成長するし、もししなければ、それは本人だけでなく、教える講師側の失敗でもある。
17期生の14人、何が何でも成長させます。
頑張ります。
それでは行ってきます。

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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー [映画]

4月14日(日)
アンソニー・ルッソ + ジョー・ルッソ監督『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)WOWOWで鑑賞。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • メディア: Blu-ray


宇宙創生のビッグバンの際に生まれた6つの石「インフィニティ・ストーン」。
これをすべて手に入れれば、無限の力を持つことができる。
そのうち3つを既に入手したサノス(ジョシュ・ブローリン)が、残りの3つを求めて、地球にやってくる。
しかし、それを迎え撃つべきアベンジャーズは、前回の戦いで二つに分裂していた……。

主な登場人物と、それを演じる俳優を列挙します。
アイアンマン       ロバート・ダウニーJr.
ソー           クリス・ヘムズワース
ハルク         マーク・ラファロ
キャプテン・アメリカ   クリス・エヴァンス
ブラック・ウィドウ  スカーレット・ヨハンソン
ドクター・ストレンジ  ベネディクト・カンバーバッチ
ウォーマシン       ドン・チードル
スパイダーマン    トム・ホランド
ブラックパンサー    チャドウィック・ボーズマン
ヴィジョン       ポール・ベタニー
スカーレット・ウィッチ エリザベス・オルセン
ファルコン       アンソニー・マッキー
ウィンター・ソルジャー セバスチャン・スタン
ロキ          トム・ヒドルストン
ドラックス       デイヴ・バウティスタ
ガモーラ         ゾーイ・サルダナ
ペッパー・ポッツ     グウィネス・パルトロウ
コレクター       ベニチオ・デル・トロ
サノス         ジョシュ・ブローリン
スター・ロード     クリス・プラット
グルート         ヴィン・ディーゼル
ロケット         ブラッドリー・クーパー
僕が認識できるだけで、22人になった。
これをすべて描き分けるのだがら、150分かかるのは当然。
戦いは宇宙に飛び出し、世界観は限りなく『マイティ・ソー』に近付いた。
つまり、前人未到の荒唐無稽ぶりということだ。
文句をつけるのは野暮というもの。
『史上最大の作戦』や『遠すぎた橋』のように、スターが出てくるたびに、「出た出た!」と喜べばいいのだと思う。

16日(火)から6日間、自宅に籠もって、作業をしてきました。
外に仕事に行かない時はヒゲを剃らないので、かなり伸びました。
白髪が大分混じっていることに気づき、ちょっとガッカリしました。
明日は1週間ぶりに仕事に出かけます。
キャラメルボックス俳優教室の授業です。
当然、明日の朝、ヒゲを剃ります。

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ヘミングウェイごっこ [本]

4月13日(日)
ジョー・ホールドマン『ヘミングウェイごっこ』(ハヤカワ文庫)読了。

ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫SF)

ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫SF)

  • 作者: ジョー ホールドマン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/02/01
  • メディア: 文庫


アメリカ、フロリダ、キーウェスト。
ジョン・ベアドは50代のボストン大学英文学部准教授で、ヘミングウェイの研究者。
酒場で怪しげな男シルヴェスター・キャッスルメインと一緒に飲むうちに、ヘミングウェイが1922年に遭遇した事件の話になる。
当時の恋人ハドリー・リチャードスンが、ヘミングウェイから預かった原稿を紛失したのだ。
キャッスルはジョンに、原稿の偽造を持ちかける。
ジョンは断り、フラットに戻り、17歳年下の妻リナに、酒場での出来事を話す。
すると、リナはキャッスルの提案に賛成した!
かくしてジョンは贋作の執筆を開始するが、ある日、彼の前に、亡くなったはずのヘミングウェイ本人がやってきた!

ジョー・ホールドマンは1943年、オクラホマシティ生まれ。
メーリーランド大学で物理学と天文学を専攻。
アイオワ大学で文学修士号を取得。
1967年、ヴェトナム戦争に従軍し、重傷を負う。
1969年、SF作家としてデビュー。
1974年、『終わりなき戦い』でヒューゴー賞とネビュラ賞のダブルクラウンを達成。
1991年、『ヘミングウェイごっこ』で二度目のダブルクラウン。
1998年、『終わりなき平和』で三度目のダブルクラウン。
やけにヘミングウェイに詳しいと思ったら、この人、SF作家と並行して、アマチュアのヘミングウェイ研究家としても活動しているらしい。
ジョンはヘミングウェイに贋作の執筆を止められ、拒絶し、殺され、別の並行世界に移動する。
が、それでも執筆をやめようとしない。
で、また殺される。
主人公がヘミングウェイに何度も殺される、というアイディアが、実に奇抜でおもしろい。
しかも、主人公の設定は、ほぼ作者のまんまらしい。
この自虐的ユーモア、素敵だと思う。
お薦めです。

アメリカにおけるヘミングウェイの愛され方は異常で、日本で言えば、宮沢賢治や太宰治に近いと思う。
先日DVDで見た『ロング、ロング・バケーション』という映画も、老ヘミングウェイ研究者が妻とキーウェストへ行く話だった。
キーウェストのヘミングウェイ記念館は賑やかな観光施設だった。
ヘミングウェイ、僕も大分前に10冊ほど読んだが、あまりおもしろさがわからなかった。
が、『ヘミングウェイごっこ』の中で主人公が書く贋作小説は、まぎれもなくヘミングウェイ調だった。
やはりそれだけ際立った個性があるのだ。
また読み返してみようかな、と思った。

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「女の小箱」より 夫が見た [映画]

4月14日(日)
増村保造監督『「女の小箱」より 夫が見た』(1964年)CSで鑑賞。

女の小箱より「夫が見た」 [DVD]

女の小箱より「夫が見た」 [DVD]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • メディア: DVD


川代誠造(川崎敬三)は、敷島化工の株式課長で、乗っ取りへの対応に追われる毎日。
妻の那美子(若尾文子)は友人の女医に「もう半年もセックスレスだ」と訴える。
女医は那美子を馴染みのクラブ「2・3」に連れていく。
「2・3」のオーナーは石塚健一郎(田宮二郎)で、マダムの西条洋子(岸田今日子)は彼の愛人だった。
そして、敷島化工の乗っ取りを企む張本人でもあった。
石塚は那美子が川代の妻だと知り、誘惑を開始する。
一方、川代も石塚の秘書のエミ(江波杏子)と愛人関係にあった……。

黒岩重吾の小説『女の小箱』を、『妻は告白する』『清作の妻』『華岡青洲の妻』の増村保造監督が映画化。
愛欲にまみれた男女を描くサスペンスで、これぞまさに大映映画という感じ。
主役は若尾文子で、その美貌と色気はまるでマリリン・モンローのよう。
ただし、モンローは陽気だが、若尾はひたすら暗い。
他の人物が金を求める中、若尾演じる「那美子」だけは一途に愛を求める。
その姿は、健気と言うより、恐ろしい。
ラストは壮絶な惨劇となり、プツリと終わる。
変なタイトルだが、完成度は高い。

去年の秋にワークショップを行った日本工学院八王子校で、またやることになりました。
5月に2回。
どちらも40人を越える出席者になりそうで、ちょっと大変です。
これが今年に入って、4つ目のワークショップ。
去年までより数が増えてきました。
しかし、僕は教えることが大好きなので、数が増えるのは大歓迎です。
元・高校教師、元・大学講師というだけでなく、教師体質なのだと思います。
僕のワークショップをご希望の方は、ぜひキャラメルボックスまでご連絡ください。
お待ちしています。

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